近年の腎臓結石や尿管結石の治療は、体外衝撃波砕石術(ESWLと略します)と内視鏡手術が中心であり、25〜30年前に行われていた開腹手術は、ほとんど行われることがありません。
 これまで富良野地域には、体外衝撃波結石破砕装置がなかったため、わざわざ旭川市や札幌市の病院に出向いての治療が必要でした。

 平成19年5月、当院の新築移転に伴い、尿路結石治療センターが開設され、待望の衝撃波結石破砕装置が設置されました。 平成19年5月23日に最初のESWL治療が行われ、以来1ヶ月に10人から15人の治療が実施されています。

 当センターに導入された機器は、スイス・ストルツメディカル社製、モデュリスSLX-F2で、フル装備したものとしては、道内初(全国では20台目)の最新鋭装置です。
 この装置の特徴として、結石に衝撃波を正確に照準する円筒型電磁変換方式を採用し、衝撃波の収束領域、いわゆる焦点サイズを1台の装置で大焦点、小焦点と異なる大きさのものを選択できる(デュアル・フォーカス)機能を備えております。 そのため、衝撃波の打ち始めまでの準備が短時間で済み、衝撃波エネルギーの収束角度が大きいために皮膚通過面積が広くなり、結石に対する破砕力を維持したまま、皮下出血などの副作用が少ないというメリットを有しています。

 尿路結石症の治療はESWLが中心ですが、ESWL単独では治療出来ない結石も多く存在します。 その場合、内視鏡治療や尿管ステント留置などの補助的治療を併用して、結石を砕石、排除、除去することになります。 数は少ないですが、安全な結石の摘除のためには、開腹手術も選択しなければならないことがあります。 当センターには、あらゆる尿路結石治療に精通した、豊富な臨床経験を有する専門医がおりますので、尿路結石診療ガイドラインに準拠した、安全且つ確実な治療を受けることが出来ます。

 一方、尿路結石症の頻度は、増加し続けており、全国疫学調査(2005年)によると、男性では7人に1人、女性では15人に1人が、一生の間に一度は尿路結石症に罹患すると考えられています。 また、尿路結石症はその再発率も高く、5年間で45%、10年間で60%の人に再発するとの統計もあります。 尿路結石症には、いわゆる生活習慣病との共通点が多いことが知られ、最近ではメタボリック症候群との関連性が注目されています。

 メタボリックシンドロームの診断には、内臓脂肪蓄積の証明が必須であることから、X線CTにより内臓脂肪量を測定したところ、尿路結石症を有する男性の66%、女性の50%で、内臓脂肪面積が100cm2以上(内臓脂肪型の肥満)を示していました。内臓脂肪蓄積に加えて、高血圧、高血糖、高脂血症のうち2つ以上を有するメタボリックシンドロームは、実に尿路結石症を有する男性の43%、女性31%で診断されています。
 したがって、尿路結石症の治療は、結石そのものを取り除くだけではなく、その後の再発予防も重要視しなければなりません。

 当センターでは、結石治療と並行して、血液検査や24時間尿化学検査を行い、尿路結石が発症しやすい体質がないか、詳細に分析しています。 その結果を踏まえて、再発予防のための指導や内服治療などを行っています。 講演活動なども積極的に行って、患者様や医療関係者への啓蒙に努めています

 これらの試みは、雑誌、新聞、ラジオやテレビにも取り上げられました。
  • ラジオふらの・・・「モーニング茶々」 (平成17年12月)
  • ベストナース・・・「病院探索」 (平成19年7月号)
  • 日刊スポーツ・・・「この病気にこの名医〜尿路結石」 (平成19年7月11日号掲載)
  • BS-i(TBS系)・・・「健康トリプルアンサー 第10回 尿路結石症」 (平成19年11月16日放映)
  • ベストナース(北海道医療新聞社)(平成19年掲載)
  • ラジオふらの・・・ 『元気ハツラツまちづくりトーク』 (平成20年8月23日)
  • ベストナース(北海道医療新聞社)(平成21年掲載)
  • ケア(北海道医療新聞社)(平成23年掲載)



All rights reserved, Copyright© Furano Hospital.